ご挨拶
学園長・理事長川並 弘純
思いやり、いたわり、やさしさ、協調性といった「心」を育て、芯のしっかりとした、誰にでも信頼される女性を一人でも多く社会に送り出したい。本校は、そんな思いを具現化するため、学園創立50周年事業の一環として、前理事長・学園長 川並弘昭先生が創立した女子中高です。聖徳大学附属取手聖徳女子中学校・高等学校では、建学の理念に基づき、女性であることの特性を活かした、 女性にふさわしい「心」の教育を実践しています。
世界は、今、大きな変化の時を迎え、未来の社会の姿が見えづらくなっています。未曾有の災害を経験し、人の絆の重要性が叫ばれる今だからこそ、「人づくり」が教育の原点であると再認識しています。
「自立した女性を育てる。」このスローガンに込めた思いは、「精神的に強く、自分らしさをしっかり持っている女性を育てる。」という私たちの強い意志です。人との繋がり、融和を大切にし、社会の中で自立する女性の育成を目指し、女子校としてさらなる教育の質・機能を高め、社会の基盤をしっかりと支えられる女性を、一人でも多く輩出していきたいと考えています。
校長湯澤 義文
自分らしい感性を磨き、未来を切り拓く 力を育む
取手聖徳女子の「女子教育」
近年、教育を取り巻く環境は変化の時期を迎えています。新しい大学入試制度がスタートし、新学習指導要領が導入されるなど、「社会で生きていく力を育むこと」を中心とした教育へと移りつつあります。
本校は、教育のあり方が問われる前から、生徒たちが主体的に学べる環境を用意してきました。それは、教育理念に掲げた「和」の精神に則り、「礼節(思いやる力)」「知育(かなえる力)」「勤労(助け合う力)」の3つを伸ばす「女子教育」です。
令和元年度からは、これまで積み重ね、作り上げてきたカリキュラムを進化させ、「探究」「グローバル」「協働」に重点を置いた教育を行っています。例えば「探究」では、心の中にある「なぜ?」や「知りたい」と感じたテーマを掘り下げ、考え、まとめ、発信する力を伸ばします。本校では教科に限らず、進路やキャリアを探究する授業もカリキュラムに組み込んでいるので、生徒自身が興味あることを自分で調べ、友だちと対話し、振り返りを行いながら、卒業後の進路につながる「目標」を見出していくことができます。
美しい立ち居振る舞いや作法、相手を思いやる力を育む「小笠原流礼法」も、生徒に大きな成長をもたらしています。これからのグローバル社会に羽ばたく生徒たちにとって、日本人が長い歴史の中で積み重ねてきた文化と心を学ぶことは、とても大切だと言えます。
取手聖徳女子ならではの学びの環境の中で、生徒たちは多くの人とかかわり合いながら未来に向けて力強く歩みを進めていきます。自分にはない才能や感性をもった友だちから刺激を受けることもありますし、逆に、生徒自身が周囲の友だちに刺激を与えることもあります。一人ひとりが自分らしい個性や感性を大切にし、互いを認め、高め合いながら成長していく――これこそが、
取手聖徳女子の教育です。
取手聖徳女子の教育の成果は、進学実績にも表れています。学力の三要素を総合的に問う「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」で大学に進学した現役合格者が、大多数を占めています。聖徳大学に進学する内部進学者が多いのも、本学ならではの特徴と言えるでしょう。
高校の3年間は、人生の中でもっともみずみずしく、人として伸びる時期です。これから入学する皆さんには、多様な分野に興味をもち、皆さんらしい感性を育み、人生をどのように歩んでいきたいのか、しっかりと考えていただきたいと願っています。そして、本校ならではの温かみに満ちた環境の中で、探究の楽しさや友だちと学び合うことの楽しさをたくさん感じてください。やがて皆さんが社会に羽ばたいた時に大きな力を発揮できるよう、私たちも皆さんの高校生活を全力で支えて参ります。