卓659 重厚な時間
社会 2022.05.13
ある、小雨の朝、
歯を磨きながら、玄関のドアを開けますと、
(このあと、鳥の画像が計3枚出ます。鳥が苦手な方はご注意ください。)
*
( 2022/5/13 7:03 )
磨きながら詠めるに、
(天の原… ではなく、)
*雨の降る 水面の上に 跨ぎ居る
*デコイのごとく 出でし鴨かも
( 2022/5/13 7:03 この鴨さんは穏やかにも数分間ほどここにたたずんでおりました。 )
と。
(お粗末)
ちなみにわが家は、玄関開ければ目の前が水路であり、
大雨の都度、テレビなどで
「決して水路の様子を見に行かないでください。」などと
力説されるたび、言いようもない閉塞感にさいなまれます。
お話は変わりまして、
GW明けはどの学年も、授業の進みが本格化。
5年生(高二)の地理Aは、例年、
GISの実習(というかイジクリ)から入っておりまして、
国土地理院のGIS、「地理院地図」を用いて、
取手や松戸の状況を、班単位で思い思いに調べて
発表してもらいました。
(GIS:地理情報システム Geographic Information System)
(地理院地図:地理院地図 )
( 2022/5/10 9:02 5A。低地にある松戸駅東口から、台地上にある聖徳大キャンパスにかけての、過去の空中写真を説明中。)
( 聖徳大の校地は、周辺の低地とはいちだんと高い、要塞のような高台の上に立地します。はるか昔は、千葉大学工学部の敷地だった地。)
松戸駅東口へは、どの学年の生徒も年に3回、取手から
「音楽鑑賞会」のために、開催日の午後に訪れます。
聖徳大学の最寄り駅。そこは、乗り換え拠点となる
取手駅東口とともに、みな共通に行ったことのある地。
( 2021/8/24 12:04 聖徳大側から見る、松戸駅・東口。この地区に立ち並ぶビル群の2階を結ぶ、ペデストリアンデッキ上からの景。)
こちらは、
60年ほど前の、松戸駅東口の空中写真を発表する班。
( 2022/5/10 10:06 5B。松戸駅東口について、「地理院地図」にあった60年ほど前の空中写真を説明。 )
私たち教職員は、4月27日の第89回創立記念日式典において、
昭和40(1965)年頃の松戸駅東口が、
街道沿いだった西口に比べてたいへん鄙びていた様子を
川並知子・名誉学園長の式辞にて…。
たしかにこの地区は、
商業・サービス業的機能が、水平的にも垂直的にも、
劇的な拡張を遂げた数十年間を経験しています。
くわえて、6・5・3年生の生徒たちが、
5月10日夕の音楽鑑賞会にて鑑賞した内容というのが、
( 2022/5/10 9:04 )
「鬼太鼓座(おんでこざ)」の皆様によるパフォーマンス。
( 「本日は聖徳大学にて演奏! なんだか賑わっています!」とHPにあると、出してくれた班も…。)
私は4年生の所属なので、
鬼太鼓座の公演は鑑賞できませんでしたが、
今日、雨の降る中、昼から松戸へ移動して、
Veritas中高さんと共に、オルガンコンサートを鑑賞。
演奏は、聖徳大学教授でもあるオルガニスト・松居直美先生。
14年前にも、当時の4年生と共に聴いた覚えがあります。
( 2022/5/13 15:46 4時の開演前に2階席に無事到着の、本校4年生(高1生)。)
オルガンといっても、会場に常設の巨大なパイプオルガンで、
「三千本を越えるパイプが整然と並んで構成されている。」
「オランダ製。鍵盤楽器だが、実は管楽器が結集したもの。」
「ドイツなどの場合と、フランスの場合とで、違いが。」
などという興味深いレクチャーも曲の合間に挟み込まれ、
演奏だけ聴いて終わるという場合などに比して数十倍もの
伝わりのある会となった感がありました。
( 2022/5/13 15:53 開演前の1階席。残念ながら演奏中の撮影はゆるされておりませんので… )
オルガンは六畳二間で二階建ての家屋が収まるようなサイズ。
音量が一定のまま、複数の音が重厚に直線状に奏でられる様は
空間(宇宙)を貫く真理や心の機微を描きぬくような曲想を
手足全身で鍵盤に向かう奏者の背中から尊く発せられる時間の
連続と感じました。
( 15:56 開演前のMCは、元・取手校(現・Veritas校)の秋野先生の姿が。始まりは トッカータフーガ・ニ短調。)
階下の席では(本校生徒は二階席)、極一部に、
はじめの方ではこれは田舎芝居の桟敷席なのかと思うような、
野太い拍手が聴かれたりもしましたが、曲が進むにつれ、
そうした手の叩き方も徐々に薄れてきたのには、やはり、
松居先生の演奏やレクチャーから伝わるものの大きさが
あったからなのでしょうか、sophisticateされていた感が…
(…事前の指導<気付き、であったわけです。)。
高品位の芸術を生徒に鑑賞していただく時間の貴重さを
あらためて実感する時間にもなりました。
( 2022/5/13 17:09 閉演直後。講堂前に立つ SEITOKU DORI の彫刻。)
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