白T
水越 卓治 2023.07.26
真夏・日本。白Tがまたトレンドになっているとやら。
ワンポイント無しのオール白色のTシャツ、
30年前くらいにも流行ったことがありました。
連想するエピソードとして、若い頃に漕艇部にいて、
競技用の手漕ぎボートの力漕に汗していた時期がありまして、
その練習場が日本第二の湖沼・霞ヶ浦。
ずいぶん昔は風光明媚で清らかな湖だったと聞きますが、
昭和の末期はアオコとよばれる緑色の植物性プランクトンが、
真夏の湖面をドロッと覆う、そんな光景をものともせずに、
安物の白Tまとって、漕手舵手とも稽古に励むのですが、
オール掻く都度、緑のしぶきの我らがシャツに染まるの図。
練習終わって胸元の白Tは、薄ら緑のほとばしる、
えにもいわれぬ価値も問われぬ草木染。
青いヘドロはもちろん無臭のわけもなく。
しかーし、合宿所に帰って二槽式洗濯機で、
荒藻にまみれた白Tを洗ってみると、あら不思議。
上げてみたら、驚きの白さ!じゃなくて、なんとこれが、
オレンジ色のマーブル柄の、おっされ~なTシャツに
変わっているではあ~りませんか~。
洗剤との化学変化でこうもなるか。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
何回かそれ着てオフの日、仲間と街中歩きました。
受ける視線は良好でしたし、気分もなんだか弾けてましたが、
そこで新しい何かが始まることは何故だかありませんでした。
霞ヶ浦・湖岸の自治体も、オレンジマーブルのシャツでも
特産として売り出したら当たるんじゃないの?
とか思ったころから歳月が過ぎ、
柄も皆無の白Tが、リバイバルする2023年。
逆に色Tだと、かいた汗が塩吹いて白いマーブル出ちゃう中、
白Tならば汗塩見えず。
でもそれも、まめに洗わないと黄ばんじゃうのは今も同じか。
以上になります…。 日直バージョンでした…。
( 仲間のエイトのクルーを撮影。土浦港にて。)