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卓802 気温の日較差の、年間傾向

水越 卓治 2025.02.07

この時季、午後4時を過ぎると、気温が急激に下がるのを感じます。
( 2025/2.4  16:26 気温が急に下がり始める午後4時過ぎ。取手市・井野。本校にも来るヤクルトさんの営業所(スクーターがズラリ)が角にある十字路付近。左手前はブドウの果樹園。)

2/1(土)のつくばにおける気温(気象庁のHPより引用、
以下同。)は、9.8℃から午後7時には6.3℃と、
3時間で3.5℃も下降しています。

この日(2025/2/1)のつくばは、
午前7時の-3.9℃が最低、12:50の11.0℃が最高気温となっておりまして、
これらの差は14.9℃という開きとなっておりました。

この、一日の最高気温と最低気温の差のことを、
気温の日較差(にちかくさ)とよんでいます。

きょうはこの、「気温の日較差」が、年間を通じて各月で
どんな数値であるのかを探ってみます。
このあと出て来る表内の最大値は太字、最小値は斜字で表して
おり、1991~2020年の30年間の平年値を採用しています。

こちらの表のグリーンの部分には、
つくばにおける各月の、気温の年較差が載っています。
まさにこの時季、日較差が12℃あたりと値が大きいことが読みとれます。

逆に最小は、7月の 8.1℃ です。
これらの最大値と最小値の差に注目し、最下行に「気温の月別日較差の年較差」なる行に表しました。
12.1℃ と 8.1℃ の差で、 4.0℃という数値です。

これは、国内の他地域と比較して、大きいものなのか小さいものなのかを見てみたいと思います。
3か所のデータと見比べてみたいと思います。

同じ関東地方で、東京の数値を見てみましょう。


意外にも、「気温の日較差」の開きは、
秋の7.2℃から春の9.6℃までなっており、
その年較差は 2.4℃ で落ち着いています。
都市気候ならではのヒートアイランド現象が影響しているといえます。

冬季の冷え込みが、つくばの方が東京よりも、4℃程度低いことなどが影響しているようです。

では、かつて、望月校外学習(北蓼科高原体験学習)で滞在してた地域に近い、長野県の軽井沢(標高約1000m)ではどうでしょうか。

軽井沢ですと、9月が8.7℃で最小、4月に13.7℃と最大となっており、
その差は 5.0℃と、高い数値となっています。
4月でも最低気温が0℃近くと低めである辺りが特徴的です。

では、温暖な亜熱帯地域だとどうでしょうか。こちらの地点のデータを表してみました。

沖縄県の南西部・先島諸島にある宮古島ですが、
最暖月が8月ではなく7月となっていることをはじめ、
気温の日較差自体が年間を通じて 4℃台で収まっていることもあり、それらの年較差はじつに、 0.9℃にとどまっていることが、本州以北の各地と大きく異なることが読み取れます。

簡単にいってしまえば、
寒暖差のきびしさの違いを、国内の4地点で比較したら、こんな数値になりました、ということになりますが、

同じ関東地方でも、比較的冷え込む北関東に位置するつくば、人工熱に起因するヒートアイランド現象が顕著な大都市・東京、関東以外で、標高1000mの高原に位置する軽井沢、亜熱帯の沖縄・宮古島とで、
気温の日較差の月平均を、年間比較した数値には、比較的大きな差異が認められた、ということになるようです。




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( 2025/2/6  17:27、17:34  5・6校時の教室での暖かさが消失した、コートが無いと震える寒さの午後5時過ぎ。 照明による視覚的効果は貴重な役割を。)