卓546 国難の直視
水越 卓治 2020.03.13
時短実施の卒業式から、早1週間。
十分にお別れができませんでしたと、
来校する高三生もちらほら、の今週でした。
ゆっくりお話できて、よかった、よかった。
2020年ならではの卒業式WEEK、でした。
( 2020/3/12 13:13 )
次の天地でもみなさん、是非とも躍進を。
今日。
二日前ですが、あの日も、
こんな半曇天・半晴天だったなと思って、
退勤時に寄ってみた、 第二グラウンド。
( 2020/3/13 16:50 多くの教職員はこの一角をよく視認しています。 )
あの日というのは、9年前の3月11日。
その遠くに、人影が。 ズームアップ。
接近。
木を植えています。
某大手スーパー張りな活動です。
学年を超えた、探究学習の一環ですが、
多人数を集めるわけにはいきませんので、
山下先生が在宅の生徒たちと、
端末使って会議機能で、生中継で対話。
黒い表土のさらに下、赤茶けた関東ローム層が
少~しだけ頭を覗かせた深さまで掘っています。
( 2020/3/13 16:55 )
桃や李や杏の花咲く通りにいつしか一変か。
同じ樹種であるアーモンド(杏仁)も、
苗木さえ入手できれば興味深い景に。
さて、9年前の震災発生と同じ日時、
お休みをいただいていた私は、
食品スーパーに居りました。
( 2020/3/11 14:57 水曜でしたが、お子様連れ、マスク着用が多い状況にありました。 )
鮮魚売場で黙とうを。
売場で目にした気仙沼産のいかの塩辛を買い、
夕方しんみりといただきました。
( こちらのメーカーのHPで、沿革を見ますと、震災後の会社復興の歳月が…。 )
でも、この時季、
もうひとつ風化させたくない惨事があります。
1945年3月10日未明の、東京大空襲です。
私事ですが、
1933年生まれで、江戸川区平井育ちの亡母が、
大戦末期に、東北地方へ学童疎開による移住を
することができていなかったならば、
今の自分はおそらく、いなかったでしょう。
短時間で約十万人が命を絶たれた事実が、
東京大空襲の場合、徐々に風化しています。
価値観が常時混ざり続ける、首都固有の宿命
として、片づけてしまってよいのでしょうか。
災害の教訓が高い頻度で再確認される一方で、
戦闘に端を発した教訓は、「むかしばなし化」
させてしまっていてよいのでしょうか。
自分の同年代間でも、
この認識には較差があります。
そして今、
2020(令和2)年の3月に見舞われている
新型肺炎ウイルス感染拡大が及ぼす社会の危機は、
間違いなく将来、世界史、日本史、そして、
公民科各科目の教科書に掲載されるでしょう。
どの例においても、復興に向けて、
経済の復旧が、医療対応と同等に重視されます。
昨夜、中1生徒が、アメリカの株価急落の報道を
Teamsで質問してきました。興味の発動でもよい、
経済の動向や要因に注目し、思考し、対談する人
がもっともっと登場してもよいとも思います。
3月21日に予定だった「新入生登校日」は、
4月の入学式に移すような形で、
非実施が決まっています。
内外の事情が日々変動しますが、
新学期の授業スタート以降のありようも、
幾通りか考えなければならない事態に。
私学ならではの柔軟性を活かすのが必須です。
■
PS
以降は、
生徒の読書感想文集『きくすい』に
5年前に投稿した紀行文(計7頁)です。
すでに他サイトにてお目通しくださった皆様は、
同内容となりますゆえ、スルーなさってください。
戦争と平和をより一考していただくために、
小職からの提言としまして、学校のTeamsにて、
授業担当クラス生宛に、3/10に掲載しました。
お付き合いをいただきまして、ありがとうございました。
さすがにこの春の生徒たちには、無理に訪問しないよう、
申し添えております。